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埼玉県新座市に工場を構えるボデーショップ佐野では、業界に関する情報を多数記事にしております。
隣接する朝霞市・志木市・和光市・所沢市や、東京都練馬区・西東京市のほか、都内のディーラーを含むお取引先からもご依頼をいただいております。

今回は、「保険会社はアジャスターの見積もりが公平だと言うけれど・・・」というお話です。

結論としては、「公平の定義が異なるので一概には言えないが、ディーラーで修理出来ない金額は公平ではないのでは?」となっており、あるべき公平性の考え方を記載していきます。

■事の発端と経緯

高級車ディーラーから比較的新しい高級車が入庫しました。
弊社見積もりによる損害額は1000万円以上、保険会社アジャスターの見積もりは900万円以下となりました。

車両保険としては分損です。部品取り寄せにも時間がかかる事から、お客様は買い替えも検討される金額です。

アジャスターは最初、「修理をしない場合には、アジャスターの見積もりでお支払いするルールとなっています」というような事を言ってきました。
ルールと言われた際の佐野の反応は、埼玉県の一部のアジャスターは既にご存知なのですが、
誰のためのルールなのかを確認し、協定が進まないので上司を出してくださいと伝えたら上司に当たる人は居ないと言われ、最終的に損害サービスセンターではなく埼玉事業所のマネージャーがアジャスターを連れて協定にきました。

■保険会社の言い分

公平性

保険の性質上、公平性が重要である。
公平性の観点から、佐野さんの見積もりでお話を進める事はできない。

同じディーラーの同じ店舗内で、こっちの修理工場に出すといくらの見積もり、あっちの修理工場に出すといくら、というのも公平ではない。

部品の抜け・漏れがある

佐野さんの見積もりには、部品の抜け・漏れがある。
今の見積もり内容では不足があるのを、こちらの見積もりでは必要部品を入れている。

レート(一時間あたり工賃)の乖離について

公平性から、弊社の基準を逸脱するレートは許容できない。

■反論

公平性とは?ディーラーで修理が出来ない金額が公平?
同じディーラーの店舗内でも県境であれば工場によってレートが異なる事は考えられるし、損害額の算出はアジャスターごとでも変わるのに、保険会社であれば公平?

仮に細かい部品をアジャスターが見積もりに加えたらアジャスターの見積もりが適切ということ?

首都圏で1時間8,000円のレートで時価1000万円以上の外車を受けてくれる工場はお客様が修理したいと思える設備・仕上がりで、トラブルにも対応がき、リスク管理も出来ているとお考えで?

■約款の解釈から考える、保険会社見積もりで通す不払いの危険性

一般的な車両保険の約款には、「損害が生じた直前の状態に復旧するために必要な費用(修理費)」を支払うと記載されています。
ここで重要なのは、「必要な費用」を誰が決めるのかという点です。

  • 保険会社の主張: 「弊社のアジャスターが算出した額」が客観的に必要な費用である」
  • あるべき修理費: 「その高級外車ディーラーが納得できる仕上がりや対応、工場資格を有し、修理により復元可能な状態となるために提示する金額」

仮に弊社が、お客様が見積書を持ってきて「この金額で保険会社から支払われたので、作業してもらえないか」と言われたら、絶対に断る金額です。弊社周辺の修理工場を回っても、回答は同じでしょう。
これはつまり、その金額では「直前の状態に復旧(原状回復)」が不可能であることを証明しています。約款上、「直前の状態に戻せない金額」を支払額としてルール化するのは、契約履行の不備と言え、この対応が日常茶飯事となっているのではないでしょうか。

■金融庁はどう考えているのか

2016年(平成28年)5月に改正保険業法が施行され、それに基づく金融庁の「保険会社向けの総合的な監督指針」によって明確に義務化された内容が以下の通りです。

「保険契約は内容が複雑で、保険会社と顧客との間に情報の非対称性(知識の差)があるため、顧客が自らの意向に合致した商品を選択できるよう、保険会社等は誠実な業務運営を行うべきである。」

果たして、この”ディーラーで修理が出来ず、恐らく多くの修理工場で断られる見積もり金額”が公平で、保険金として適切な支払いなのか、不払いではないのか、修理工場や契約者、ディーラーの担当者を言いくるめたら適切なのか、監督指針が施行されて10年が経つ今、見つめなおす時が来ているのではないでしょうか。

まとめ:本件は国交省に連絡済み、保険会社の社内ルールは金融庁から怒られないと改善しない

先日、別の保険会社から謝罪の電話があり、それは国交省に苦情を伝えた案件でしたが、匿名設定にしていなかったために謝罪がきたようでした。
今回は匿名設定にしませんでしたので、謝罪がくるのかどうか分かりませんが、匿名にする事によって社内で他の案件も同様の対応をしていないか、然るべき部署が調査を進めていただけたらと思います。

公平性や一般的、通常、といった言葉を保険会社が使う時は、多くの場合保険会社に有利な内容で話を進めたい時に使われます。
なぜなら、例外があり、通常でない案件があるので、このような文言が出るからです。
通常の契約者は、保険会社に比べると保険約款や事故、事故修理、損害の復元といった事に対する知識が保険会社よりも乏しいでしょう。
その状態で、「保険会社はプロなんだから、この人たちの言う事が正しい」と思わせるのが保険会社の手法です。
(保険会社には、知識の差を利用した説明不足が無いよう、しっかりと説明する責務がありますが、守られているとは思えません)

保険会社の基準では不公平と思っていながらも、社会の基準では公平であり、
保険会社の基準では一般的でも、社会の中では一般以外の例もあり、
通常ではない案件があるので、「例外なく」という言葉を使えません。

まぁ、私、佐野相手に「例外なく」なんて言葉を使ったら例外が無い事のエビデンスを求められるので、アジャスターがその言葉を発した時点で録音開始となるのですが・・・

この記事をご覧の修理工場の方は、保険会社が問題だと思う行為をしている場合、国交省へしっかりと苦情をいれましょう。
修理工場以外の方は、保険会社が社内のルールや規定を押し付けてこようとしたら、約款のどこに記載されているか確認しましょう。

彼らは、あなたの契約年度すら確認せず、「約款の何ページです」と話し始める、不誠実な会社です。
(恐ろしい事に、彼らはこの行為をなんとも思っていません。3年契約の方もいらっしゃるのに、契約年度を確認せずに約款を読み上げるのが当たり前なのです)
保険金を請求する契約者は、お客様だとは思っていないのかな?と感じたら、そんぽADRセンターや金融庁に苦情を入れないと改善は数十年先になるでしょう。

その頃には合併して無くなっている保険会社もありそうですね。

投稿者プロフィール

shusukesano
shusukesano
2022年7月時点で板金塗装工場のフロント(事故修理担当者)歴16年目。
年間700件近い事故に携わり、事故の総取扱件数は10,000件を超える。
お客様や取引先からはもちろん、同業他社のフロント担当者からの支持も厚く、困ったときは佐野に聞け!という板金工場も多い。
2022年1月に4歳になった娘と家族のため、月間残業時間10時間以下を心がけている。

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