CAR

多くの保険会社では、ロードサービスの電話番号に連絡すると、アシスタンス会社と呼ばれるコールセンターに繋がります。

そこでどのような教育を受けているのか分かりませんが、恐らく保険会社任せだと損をします。
具体的にどういった例があるのか、書き連ねていきます。

一番「現場に近い」場所で探される可能性がある

これは契約している保険会社(ロードサービスの場合、結果的にはアシスタンス会社)によって方針が異なるかもしれません。あくまで実際にあった例なのですが、
「現場(=ロードサービス手配場所)に近い工場で探しています」
と言われる事があります。

ちなみに、弊社は埼玉県新座市に工場を構えておりますが、アシスタンス会社の方から「他県(東京ではありません)のお客様ですが、工場紹介は現場の近くから探します」と言われております。

誰のために、何のために現場の近くなのでしょうか。良い工場を探したらたまたま現場近くだった、というのは結果の話です。探す過程に現場の近くを入れる必要があるでしょうか。

ベターな選択肢は「無料の範囲で家の近くで良い工場を探してもらう」

多くの自動車保険付帯のロードサービスでは、十数km~数十kmの搬送費用を無料としています。
ご自宅や付近の工場、行きつけのディーラーや販売店、整備工場等まで無料の範囲内で運べない場合、保険会社に任せるという方も多いのは分かります。

しかし、現場の近くから探すという事は、保険会社が可能な限り搬送費用を削減したいという思惑が丸わかりです。
お客様の事を考えれば、よりお客様の家に近い方から探すのが筋ではないでしょうか。

もちろん、交通状況や工事等で迂回して無料の範囲を超えてしまった、といったトラブルを避けるためかもしれません。

しかし、保険会社任せにせず、約款を確認し、可能な限り家の近くで探してほしいと伝えるか、それでもダメな場合はご自身で搬送先を探して指定するという方法もあります。
無料の範囲で運べない場合は、いくら追加したら運べるのか概算金額を確認する事もできるはずです。

遠方の工場に搬送される事になった場合

弊社の例となりますが、無料での引き取り納車の範囲を超えている場合、納車時はご来店いただく必要がございます。
(許認可の都合上、お金を貰ってもお届け出来ない場合がございます)
JAFを含め、ロードサービスの契約内容によっては、修理後の搬送費用まで保険金で賄われる場合もございますので、約款を確認せず金額のみで契約すると、いざという時手間や費用が発生するかもしれません。

特に受け入れを拒否されやすい高級車・特殊な装備を有した車両などは、保険会社の付帯するロードサービスではなく、JAF等を個別に契約する方がいざという時のためになるかもしれません。

まとめ:保険会社任せだと、保険会社は費用を削る方向にある

保険会社は、本当の意味では貴方の味方ではありません。
本当の意味では株主の味方で、(たまに不払い問題等が発生しますが)法的に許される範囲で”業務改善”を行っていますので、契約約款内でお客様が納得すればそれは不払いにはなりません。

逆に言えば、約款に書かれている内容で支払われない、納得のいく使い方をしていなければ、不払いとなる可能性はございます。

例えば、15kmまでの費用が保険金で賄われると記載されているのに、指定した搬送先が14km分であった場合、拒否すると不払いとなる可能性が高いです。
(もちろん、距離以外の理由で約款上断られる場合もございますし、工事等で迂回して15kmを超えたらご実費となります、と言われるかもしれませんが、1kmは数百円だと思われますので確認してみましょう)

レッカー以外でも、保険会社に判断を任せると、約款の範囲内で可能な限り費用を削る事が多いです。
(事故被害者の方に対しても同様です。「保険料が上がらないようにしている。経営努力だ。」という考え方もありますが、お客様にとってベターな選択肢が分かっているのであれば、そのご提案はしてほしいですね。)

ボデーショップ佐野は、お客様の味方としてお力になれる提案をしていきたいと考えています。
あまり他社では行わない(そもそもそれが可能だと気付いていないか、知識がなくて出来ない)取組として、お客様に合わせたレンタカー特約の有効活用や被害事故の際の時価額交渉の手段などもお伝えしております。

投稿者プロフィール

shusukesano
shusukesano
2022年7月時点で板金塗装工場のフロント(事故修理担当者)歴16年目。
年間700件近い事故に携わり、事故の総取扱件数は10,000件を超える。
お客様や取引先からはもちろん、同業他社のフロント担当者からの支持も厚く、困ったときは佐野に聞け!という板金工場も多い。
2022年1月に4歳になった娘と家族のため、月間残業時間10時間以下を心がけている。

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